半月板損傷・断裂に対する再生医療(脂肪由来間葉系幹細胞治療) Meniscus damage and rupture

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考える坂本くん

すぐに手術が必要なの?

半月板損傷・断裂と診断されたら
必ず手術しないといけないの?

半月板損傷を放っておくと徐々に損傷が拡大するため、手術はした方が良いです。しかし実際には、手術をせず経過をみることもよくあります。例えば、病院に行ってひざの痛みを検査してみると、半月板に損傷があると言われたとしましょう。でも、ひざの痛みは我慢ができて普段の生活に支障がなければ、ほとんどの方はできるだけ手術は避けたいと思います。

しかし、痛くなくても半月板の損傷を放って置くとどんどん悪化していきます。気がついた時には関節の軟骨もすり減り、最終的に変形性ひざ関節症に進行してしまうのです。医師からするとそれほど痛くはないのにリスクのある手術はできるだけ避けたいし、本人もひざにメス入れたくない人が多いために手術に至らないのが現実です。

テニス中にひざを痛める

では、どうなれば手術するの?

一般的には、どうしても痛くて歩行が困難であったり、ひざの曲げ伸ばしができなくなるといよいよ手術となります。
私も再生医療と出会う前までは、半月板の損傷でひざの曲げ伸ばしで引っかかるようになったり、歩行時の痛みが強くて日常生活に限界が来たときには関節鏡の手術を勧めていました。

図:ひざ周辺の部位

再生医療なら手術をしなくても
治療ができる!

従来なら半月板損傷の治療は手術しかありませんでしたが、幹細胞による再生医療で半月板が再生可能となりました。現在まで半月板の再生医療を数多く手掛けてきましたが、結果的に半月板の関節鏡の手術が必要でなかった方が圧倒的に多いことがわかったのです。

ひざにサポーターを装着

手術によっては軟骨がすり減って
関節の変形が進む危険性が!

半月板損傷の手術方法として、2つの方法があります。半月板の縫合術と切除術です。本来、半月板には血管がほとんど通っておらず血流少ないところなので、損傷部は修復されにくく、縫合しても元通りに接着しないことが多いのです。そのため手術の9割は半月板の切除術を選択せざるを得ません。

では半月板を切り取るとどうなるのか?半月板切除術の10年後について驚くべき臨床報告が!

ひざの関節のクッションの役目をする半月板を切除すると、数年後には必ず軟骨がすり減り関節が変形していきます。つまり、半月板の切除術をすると変形性ひざ関節症になる確率が数倍高くなってしまうのです。

実際に半月板の切除術の10年後を調べると、3割の人が変形性ひざ関節症となり、スポーツ選手となると7割もの人が変形性ひざ関節症になっていたという驚くべき臨床報告がされています。

【半月板切除術】切除術十年後の変形性ひざ関節症の発症率:一般の方の場合30%、スポーツ選手の場合70%

ところで
変形性ひざ関節症とは?

  • 初期

    軟骨がすり減り始める
    • 歩き始めや立ち上がるときにひざが痛い
    • 長時間歩くと痛み出すが、休むと治まる
  • 進行期

    軟骨のすり減りが進行、半月板が変形、滑膜の炎症
    • 正座やあぐらがつらい
    • 階段の上り下りがつらい
    • ひざに水がたまる
  • 末期

    骨自体も損傷し、ひざが変形
    • 強い痛みで歩くことすら難しくなる
    • O脚やX脚に変形して足が伸びなくなる

では半月板を縫い合わせる方法はどうなの?半月板縫合術の成功率と再断裂の可能性については?

半月板の損傷部を切除しないで縫合術ができると、ひざ関節のクッションとしての半月板が残るので将来的に変形性ひざ関節症になる可能性は低くなります。ただし半月板の縫合術のリスクもあります。

縫合術は技術が高い手術なので、半月板の損傷部位によっては上手くいかないこともあります。さらに、縫合術した部分が再断裂するというリスクです。実際の手術症例から、半月板縫合術の成功率は75%から90%、4年後に縫合した半月板が再断裂する人は3割いるといわれています。再断裂が起こると、結局はもう一度手術をして今度は月板を切除しないといけません。
後、縫合術をするとリハビリが数ヶ月と長期間必要となります。場合によっては仕事の早期復帰も困難となります。

【半月板縫合術】縫合術の成功率75~90%、縫合術して4年後の再断裂30%
Dr.サカモトが解説します!(理事長)

半月板損傷・断裂に対する
当院の再生医療とは

こんな方が再生医療の適応に

  • 長期間治療しても未だに痛みがあったり、ひざの関節の動きが悪い
  • 関節鏡などの手術を勧められているがどうしても抵抗がある
  • 日常生活に支障がなくても今後の半月板損傷の拡大、悪化を予防したい
  • 早期に痛みを取り、社会復帰やスポーツ復帰をしたい

再生医療なら
半月板を切り取らなくてもいい

関節鏡の手術を選択すると、9割の確率で半月板の切除術が行われます。半月板を切除すると必ず数年後には関節の軟骨がすり減って変形していきます。

そこで幹細胞による再生医療なら、手術や入院の必要もなく、簡単な注射だけで済みますし半月板も切除しなくても良いのです。半月板を残しておいて治療できるため、その後の関節の軟骨の変形進行を抑えることができることがとても大きなメリットなのです。

実験中
関節鏡の手術に抵抗がある、早期に痛みを取りスポーツに復帰したい
再生医療なら
関節の変形を抑えられる

そしてもう一つの
再生医療のメリット

冒頭でも言ったように、日常生活に支障がなければ病院の先生方は手術を進めません。しかし半月板の損傷は放置すれば、必ず損傷部が拡大してついには軟骨の損傷につながります。

ただ、痛みが軽度であれば身体に負担のかかる手術を選択しない方がほとんどです。そんなときに再生医療は治療へのハードルが下がり良い適応だと思います。幹細胞を注射で投与して、半月板の損傷を治しておけばその後の関節の変形のリスクも低くなるのです。

写真:坂本先生

このように半月板の損傷・断裂に対する脂肪由来の幹細胞を用いた再生医療は、体に大きな負担をかけない革新的な治療として大変期待されています。

再生医療なら、半月板損傷の
拡大を予防できます

実際の写真で見てみましょう。

半月板損傷の拡大

図:半月板損傷の拡大

損傷しているが日常生活には問題ない。しかし放置していると傷が広がり、変形性膝関節症となる。

  • 正常

    写真:正常
  • 半月板損傷

    写真:半月板損傷

当院の再生医療の特徴

当院の治療と一般的な治療の違い:再生医療を比較する上でここがとても重要な要素です!

1.幹細胞の数は多いほど効果が高い

一般的には1千万個ほどの幹細胞を投与することが多いのですが、当院では関節の状態に合わせて2,500万個~1億個以上の幹細胞を投与します。

一般的な治療:約1,000万個投与、当院の治療:約2,500万個~1億個投与
培養幹細胞治療後の痛みの変化
坂本くん

それでは実際の写真を見てみましょう。

図:一般的な投与数と当院の投与数の違い

幹細胞の数は多いほど
治療成績がいい

細胞くん

写真を見ると、投与した幹細胞が多いほうが軟骨が沢山再生されているのがはっきりわかる!

関節の中に投与する幹細胞の数は1千万個程度というのが一般的なんだ。でも、当院では患者の症状に応じて、冷凍保存をしていないフレッシュな幹細胞を1億個以上投与できるんだよ。

投与する幹細胞の数が多いほど治療成績が良いというのは、海外の臨床データでも実証されているんだ。

坂本くん
細胞くん

幹細胞の数が多いほど、痛みが少ないんだね

2.独自の細胞培養技術

冷凍保存しないので
幹細胞の高い生存率が実現

CPC(細胞加工室)の比較
  • 当院のCPC
    図:当院のCPC
  • 他院のCPC
    図:他院のCPC

国内トップクラスのCPC(細胞加工室)を使うことで冷凍保存しなくても済むようになったんだ。

坂本くん
細胞くん

投与する幹細胞がフレッシュなほうが修復も早そうだね。
冷凍したマグロを解凍して食べるより、生のマグロを食べたときのほうがが美味しいと感じるのと似てるかも!!

実際、フレッシュな幹細胞が多ければ多いほど治療成績も良好なんだよ。これは、海外の文献でも証明されているんだ。

また、当院ではフレッシュな幹細胞を1億個以上にまで増やすことができるんだ。

坂本くん

独自の細胞培養技術の
もう一つの特長

  • 患者自身の細胞と血液から幹細胞を培養するため安心安全
  • 添加物や薬品などの不純物を一切含まないため副作用のリスクが少ない
  • 採取する脂肪は米粒2~3粒程度なので、身体への負担が少ない

3.脂肪の幹細胞を使う。骨髄や滑膜からの採取と比べ体の負担が少ない。

POINT

幹細胞は脂肪の中以外に、骨髄や滑膜、内臓などにも存在します。それぞれに治療効果の違いなど特徴はあります。当院では採取するのに安全性が高く、世界でも今注目されている脂肪由来の幹細胞を使用しています。

脂肪由来の幹細胞を使用
  • 採取するのに安全性が高い
  • 骨髄や滑膜内蔵の幹細胞より体への負担が少ない
イラスト:幹細胞を使用

自己脂肪由来幹細胞治療の流れ

  • お腹に手を当てる

    下腹部周辺を局所麻酔して5ミリほど切開し脂肪を米粒2~3つ分ほど採取します。所要時間は20分ほどでほとんど痛みはありません。

  • スポイトとシャーレ

    CPC(細胞加工室)で培養する。
    約4~6週間ほどかかります。

  • ひざ関節に注射

    培養した幹細胞をひざ関節に注射します。

もう一つの再生医療
PRP(多血小板血漿)療法とは

PRP(多血小板血漿)とは、自身の血液を採取して遠心分離して血小板成分をたくさん含んだ部分だけを取り出したものを言います。身体に損傷があると、それを修復しようと血小板とその他の成長因子が働きます。PRP療法とはそれを利用した治療法です。その効果を利用して半月板損傷によるひざの痛みや炎症を抑えます。
当院ではAPSと高濃度Acti-PRPを使用しています。

当院では独自の作り方でPRPの血小板をさらに凝縮して豊富に集めた高濃度Acti-PRPを使用しており、抗凝固剤を含まないPRPとして今注目されています。

血小板の多い血漿

PRP治療の流れ

  • 採血

    採血

  • 遠心分離し血漿成分を抽出

    遠心分離し血漿成分を抽出

  • 患部へ注射

    患部へ注射

じゃあ、幹細胞治療と
PRP療法はどう違うの?

幹細胞による再生医療では、幹細胞が分化して半月板となり損傷部位を再生させます。しかし、PRP療法では幹細胞は入っていないので、炎症をとることができても、半月板の損傷した部位を再生させることができません。ヒアルロン酸やステロイド注射のように、炎症を抑えるだけの効果となります。

半月板を再生させることができるのは幹細胞だけということだね。PRPは自分の血液で、効果の強いヒアルロン酸をつくった感じだね。
  • PRP療法

    PRP療法

    血小板を多く含むPRPを取り出し、ひざに注入

    幹細胞がなく、半月板の再生はできない

  • 幹細胞治療

    幹細胞治療

    身体から幹細胞を取り出し、ひざに注入

    幹細胞により損傷した半月板が再生される

概要と原因

スポーツによる外傷 加齢 など

主にスポーツや外傷によって半月板損傷が引き起こされます。あと、加齢によっても弱った半月板が少しの外力だけで損傷するケースが多くみられます。マラソン選手も長期間ひざ を酷使しているため半月板損傷のリスクは高くなります。スポーツでの外傷の場合、同時にひざの前十字靭帯や内側側副靭帯も切断されたり損傷したりすることがあります。

図:ひざ周辺の部位

症状

  • 歩行時や階段時にひざが痛い
  • 歩行時や階段時にひざのひっかかり感
  • ひざの曲げ伸ばしができない
  • ひざに水が溜まる

歩いたり階段を上り下りするときにひざの中が痛んだり、ひざを曲げ伸ばしするときに引っかかる症状を見ることがあります。そのような引っかかる症状をロッキングといいます。そのほかひざが腫れて水が溜まる(関節水腫)こともあります。

診断

徒手テストとしてApleyテスト,McMurrayテスト 過伸展テスト(Hyperextension test)や圧痛などを調べます。
レントゲンでは半月板はうつりません。

MRI検査

半月板損傷の形態は縦断裂、横断裂、水平断裂などがあり治療方針を決めるため有用。膝窩筋腱裂孔近傍部の外側半月板損傷や、わずかな損傷ではMRIでも診断が困難なことがあります。

半月板が水平に断裂

関節鏡所見

  • 正常

    写真:正常
  • 半月板損傷

    写真:半月板損傷

治療方法

脂肪由来の幹細胞による再生医療

手術や入院の必要もなく半月板を切除しなくても、簡単な注射だけで半月板を再生させることができる最新の治療です。
半月板を切除しないので、その後の関節の軟骨の摩耗や変形の進行を抑えることができます。

保存療法

ヒアルロン酸やステロイドの注射、鎮痛剤や湿布などで炎症を抑えます。関節の中に水が溜まってひざが腫れた時には関節に注射をして水を抜きます。その他、理学療法や筋力トレーニングも大切になります。

手術

痛みが軽いときには、半月板損傷があっても必ずしも手術するわけではありません。ただし、手術をしなければ半月板の損傷は悪化します。
しかし従来の治療では日常生活やスポーツに支障が生じた時、ひざの曲げ伸ばしが困難な時は手術となります。
関節鏡術では、半月板の切除術や縫合術が行われます。ただし、半月板には血流が少なく縫合してもくっつかない場所が多くあります。その結果として半月板損傷の9割は切除術を行います。
ひざに小さな穴をいくつか開けて、できる限り小さな切開(0.5~1cm)のみで縫合できる方法(all-inside法)で行います。
しかし、断裂した場所や縫合方法によっては追加の切開(2~3㎝)を加えて縫合します。これを(inside-outまたはoutside-in法)といいます。
たとえ、縫合術を行っても4年後には3割の人が再断裂します。
また、縫合術をした場合は長期間のリハビリテーションが必要となります。

【半月板切除術】切除術十年後の変形性ひざ関節症の発症率:一般の方の場合30%、スポーツ選手の場合70%
【半月板縫合術】縫合術の成功率75~90%、縫合術して4年後の再断裂30%

手術に伴う合併症

考える坂本くん

手術には血栓症、感染症、出血、神経障害などの合併症を伴うリスクがあります。
特に血栓症は命に関わることもあります。

保存療法では効果がなく、日常生活に支障をきたす場合には手術を検討します。
手術には痛みが伴い、合併症のリスクもあることから慎重に進められます。

当院では、多くの末期の患者さんに脂肪由来幹細胞の投与を行なってきました。身体に負担のかかる手術をするか迷われているときに当院を知り、再生医療をうけていただいています。簡単な注射だけで、痛みが激減し手術をしなくて良かったととても喜ばれています。

私も今後この再生医療は手術に取って代わる治療として世に広まればと願っております。

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