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肩の関節が痛い場合に有効な治し方と痛みの原因は?

肩の関節が痛い治し方

いつもと変わらず日常生活を過ごしているのにも関わらず、突然肩が痛くなることは、珍しいことではありません。首や肩の筋肉に知らず知らずのうちに負担をかけていて、ある日一線を超えたかたのように痛みとして感じられるようになります。今回は、肩の関節が痛くなる原因と、その治し方についてご紹介していきます。

肩の関節は可動域が広い

肩の関節の大きな特徴は、可動域が広いということです。肩甲骨の関節窩と、上腕骨頭で構成されている肩関節は、球関節なので様々な軸で動作を行うことができます。上腕の外転や内転、上腕の外旋や内旋、肩関節の屈曲と伸展という動きが主です。

脱臼をしやすい関節でもある

肩関節は可動域の広さが確保されているのと同時に、構造上脱臼をしやすい関節でもあります。肩甲骨にある関節窩が浅く、上腕骨頭を支持するには形態的に足りないのです。特に、肩関節を外転外旋位にもっていくと、脱臼のリスクが高まります。一度脱臼をすると周囲の軟部組織や骨を損傷することがあり、再脱臼を起こしやすいというのも特徴です。そんな肩関節の支持性を高めているのがローテーターカフと呼ばれるインナーマッスルで、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つで構成されています。

ローテーターカフで正しい動作と安定性を補っている

ローテーターカフの役割はただ単に肩関節を安定させるだけでなく、動作の中で肩甲骨や上腕の細かな動きを調整しています。例えば肩関節を外転させていく場合、ローテーターカフがしっかり働かなければ上腕骨頭の下制力が無くなり、そのまま肩甲骨の上部へと脱臼してしまいます。ローテーターカフが明らかに筋力を発揮しているのを感じることは難しいですが、機能していないと肩関節の動きはかなり制限されることになります。

肩関節の動きには様々な骨が関わる

日常生活の中で肩関節が突然痛みを発しやすい原因の一つとして、関わる骨や筋肉が多いということも挙げられます。肩関節を動かすためには、肩甲骨と上腕骨の動きはもちろん、鎖骨、胸骨、肋骨など様々な骨に付着する筋肉が関わっています。そのため、鎖骨で異常が起きても肩関節の動きに影響しますし、胸骨や肋骨で異常が起きても肩関節の可動域は狭くなるのです。

肩の関節が痛いときの原因

肩関節で痛みが出る原因には、何が考えられるのでしょうか。

五十肩

五十肩は外傷などの後遺症として発生することもありますし、明確な原因なくある日突然痛みを発生させることもあります。肩関節周辺の筋肉に負担を蓄積し、緊張した筋肉によって動きのズレを生み、そこから肩関節の炎症へとつながっていくのです。中高年の年代に多いことから五十肩と呼ばれますが、医学的な用語で説明すると、肩関節周囲炎ということになります。五十肩は炎症期といって特に痛みの強い時期が存在します、そこを過ぎれば少しずつ痛みは軽減していくものです。しかし、痛みの軽減後も可動域の制限が残るケースがあります。これは炎症を抑える治療だけでは改善しきれないので、運動療法や背骨の矯正などで少しずつ可動域を戻していくことが必要です。

野球肩

野球など投球動作の繰り返しによる負担の蓄積で起きた症状を、野球肩と言います。オーバーユースによっておきた肩関節周辺の軟部組織損傷を総称している言葉なので、一言で野球肩といっても人によって病態は様々です。筋肉に疲労を溜めすぎて硬くなっているだけというケースもありますし、関節唇の損傷を起こしているケースもあります。中にはそこから肩関節の亜脱臼を起こすこともあります。野球肩になってしまった場合は、まず投球動作の中止が必要です。投球をしながらだと、治療期間もかなり長くなります。投球動作の中で、特にコッキング期からアクセレレーション期に移行する瞬間に負担がかかりやすいので、体の使い方そのものを改善していく治療方法が有効です。

石灰沈着性腱板炎

腱板とは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋それぞれの腱の束のことで、その付近に石灰が沈着して炎症を起こす病態です。特徴的なのは夜間痛で、痛みのために睡眠が邪魔されることもあります。五十肩と症状の出方が似ていますが、夜間痛や動作時の痛みの強さ、画像診断などで判断していきます。カルシウムの代謝異常が原因であることはわかっていますが、何がきっかけで石灰沈着が起こるのか不明な点も多い病態なのです。

腱板断裂

上記の項目でもご紹介した、4つの筋肉の腱から構成される腱板を断裂してしまっていると、当然肩の関節で痛みを引き起こします。腱板が断裂してしまう原因は様々で、転倒や打撲による負傷、肩関節のオーバーユースなど、急性でも亜急性でも両方考えられます。特に棘上筋が断裂する頻度が一番高く、フルキャン(フルカン)テストなどでどの筋肉に問題が起きているのか鑑別することが可能です。

上腕二頭筋長頭腱炎

上腕二頭筋の長頭が、上腕骨の結節間溝を走行しています。結節間溝は肩関節の前側にあり、長頭と摩擦が起きることで炎症になることがあります。上腕二頭筋の過度な緊張や使い過ぎによって徐々に起こるものです。肩の動き、肘の動き、前腕の動き全てに関わる筋肉なので、日常生活の中でも痛みの頻度は高いでしょう。

肩峰下滑液包炎

肩鎖関節の下あたりに位置する肩峰下に、関節の滑りを良くする滑液包が存在しています。動作の中でその肩峰下にある滑液包を挟み込んで炎症を起こしてしまい、肩関節の痛みとして感じられることがあります。多くは注射などの外科的治療が選択されることになります。

肩の関節が痛いときの治し方

肩の関節が突然痛くなってきたときに、どのように対処したらよいのかご紹介していきます。

整形外科に相談する

突然肩の関節が痛くなったときには、整形外科を受診するのがまず確実です。レントゲンや、場合によってはMRIを使って精査してくれることもあります。石灰沈着を起こしていればレントゲンでわかりますし、関節の変形なども画像診断で判断できます。逆に、骨や代謝物の異常が無いということもわかるので、筋肉にアプローチすべきなのか治療方法を絞り込むこともできます。肩で痛みが出た場合に、精査した結果何も異常が見つからないと余計に心配になることがあるかもしれません。しかしそれは、アプローチすべき個所が絞られるとも言えるのでむしろプラスに捉えるべきでしょう。

接骨院に相談する

石灰沈着などは注射などの薬物療法が行われることもありますが、肩関節周囲炎など筋肉が原因で起きている痛みの場合、接骨院での治療で十分改善していくことが可能です。場所によっては整形外科よりも受付時間が長いことの方が多いので、通院しやすいかもしれません。接骨院ではレントゲンは撮影できませんし、薬の処方も出来ません。痛み止めを使うほどの痛みでは無ければ、手技療法や電気療法、罨法などを熱心に施術してくれる接骨院を選びましょう。

肩や首を温める

筋肉が硬くなっていることによって肩関節で痛みが出る場合もありますが、それは温めることで痛みを緩和させることが出来ます。100%痛みが軽減するとは言いきれませんが、多くの場合は一時でも楽になります。血流が良くなれば筋肉の緊張も取れやすくなるので、ぶつけていないし捻ってもいない、自分では原因が不明な肩関節の痛みについては温めてみるという価値は十分あります。お風呂に浸かってじっくり温まることも良いですし、蒸しタオルを肩や首にあてるだけでも良いセルフケア方法です。逆に冷えてしまうことで痛みを悪化させるケースもあるので、温めないまでも冷やさないということが大切です。

安静を保つ

肩を動かすと痛いという場合は、痛みのある動きをなるべく避けることも大切です。人間は痛みを感じると、無意識のうちにそこをかばって行動するようになります。肩の関節で痛みが出れば、背骨や肘、手首の動きで肩関節の機能低下を代償するようになるので、必然的に他の部位でも不調が起こります。まずは安静にして、少しでも痛みが和らぐのか確認してみてください。しかし、あまりにも肩を気にしすぎて全く動かさなくなると、そこから五十肩に移行したり、すでに五十肩の場合は治療期間を長引かせたりすることにもなりかねません。痛みのない範囲では積極的に動かしておきましょう。

肩関節の治療方法

肩関節の治療のやり方には、どのような方法があるでしょう。

電気治療

電気治療の目的は、筋緊張の緩和と血流の改善です。低周波や干渉波の治療器が肩関節の痛みに有効であるケースもあります。電気治療が受けられるのは整形外科や接骨院で、一般的には接骨院の方が使用頻度も高いでしょう。ただ、捻挫や打撲などと違う、日常生活の軽微な外力で発生した肩関節の痛みについては、電気治療が根本的な治療方法になるわけではありません。電気治療に加えて、運動療法など他のアプローチも組み合わせることになるでしょう。

温熱療法

温めることで肩関節の痛みが緩和されることもあります。ホットパックと呼ばれる電気の温熱器具を使ったり、ホットタオルなど蒸しタオルを使ったりする方法です。ホットパックは乾性の温熱で、ホットタオルは湿性の温熱と呼ばれています。温めるという効果は同じなので、よりリラックスできる方が良いでしょう。その他にも、赤外線を使って患部を温熱する方法もあります。赤外線の良いところは、より深部の組織を狙って温めることができるという点です。整形外科でも接骨院でもどちらでも受けることが出来ます。

手技療法

いわゆるマッサージやストレッチなどの治療方法で、自分で肩関節を動かすというよりは、施術者の手によって他動的な運動で動作を行っていきます。マッサージにもストレッチにも言えることですが、あまりにも強すぎる刺激は逆効果になることがあります。刺激が強すぎると、自分の体を守ろうとして逆に筋緊張を起こすこともあるのです。リラクゼーション目的であれば自分の好きな強さで施術を受ければ良いですが、目的が治療なのであれば、強ければ強いほど良いというわけではありません。

運動療法

肩の動かし方が悪いせいで、肩関節に痛みを発生させているケースがあります。ゴムチューブなどを使ってローテーターカフを鍛えたり、正しく筋力発揮ができるようにしたりするのが目的です。肩関節が痛い場合、多くのケースでは筋力が足りないわけではありません。筋肉の量の問題なのではなく、使い方に問題があるのです。軽微な外力によって負担を溜めることで、徐々に筋緊張が広がっていきます。その結果肩関節の動作で微妙にズレを起こし、動作のたびに痛みを発生させるのです。

背骨や骨盤の矯正

肩関節の痛みが、実は背骨のゆがみのせいで起きているというケースもあります。背骨が歪んでいれば肩甲骨の動きが悪くなり、肩関節の可動域制限に繋がります。自分でも試してみるとすぐに感じられると思いますが、背中を極端に丸めて両腕を挙上するよりも、背中をまっすぐ伸ばして両腕を挙上した方が挙げやすいはずです。このように、肩関節自体に問題が無くても、背骨のゆがみのせいで可動域制限や痛みを発生させていることは大いに考えられることなのです。

肩関節は放っておいても改善しにくい

少しぶつけた程度あれば、時間が経過すれば回復するものです。しかし、肩関節の痛みは時間が経過しても改善しない症状も多く、むしろ悪化する可能性が高いです。早めに専門医に相談して、対処しておきましょう。

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