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足の付け根が痛い場合は手術が必要?考えられる病態とは

足の付け根が痛い

 

足の付け根が痛くなる原因には、股関節や骨盤、脚自体に何か問題が起きているケースと、それ以外の病気などによるケースと様々です。どちらも、転倒などでぶつけたり急な動作によって捻ったりして足の付け根が痛くなるということよりも、思い当たる原因がわからないことの方が多いです。今回は、足の付け根が痛くなる原因と、どのような治療方法があるのかご紹介していきます。

足の付け根の痛みは股関節が原因であることが多い

足の付け根にあたる部分で最も問題が起きやすいのは、股関節です。股関節で炎症が起きていたり、何か病気があったりすれば痛みが出ることがあります。鼠径部の前側や、大腿骨の外側で痛みが起きるということもよくあることです。股関節の動きは意外と複雑で、屈曲や伸展などの単純な前後動作だけでなく、外転や内転、さらには外旋や内旋といった捻り動作も加わります。稼働する筋肉は、大殿筋や中殿筋といった臀部の大きな筋肉、大腿四頭筋やハムストリングスなど大腿部に付着する筋肉などが主です。股関節を動かす筋肉でも特徴的なのが、縫工筋や腸腰筋といった筋肉で、縫工筋は股関節の屈曲、外転、外旋という大部分の動作に関わります。腸腰筋は、股関節を直角以上に屈曲するときに稼働する筋肉なので、直角以上まで股関節を曲げた時に痛みが出る場合は腸腰筋の異常も疑われます。

足の付け根には血管と神経が通る

足の付け根の前側、いわゆる鼠径部では、太い血管と神経が走行しています。体表から触診する場合の指標となる大腿三角という部分に、大腿動脈、大腿静脈、大腿神経といういずれも太い組織が位置しています。大腿動脈の拍動は比較的強く、体表からでも拍動を触れることが出来ます。鼠径部を走行する大腿部の筋肉が緊張したり、股関節の動作で不具合を起こしたりして血管や神経を圧迫すれば、それで痛みが出ることもあります。さらに、大腿動脈や大腿静脈は下肢全体の血流を左右するので、そこの血流悪化が下肢全体のむくみや冷えにも大きく影響しています。

妊娠で足の付け根が痛くなることも

妊娠をしてある程度の週数が経過してくると、足の付け根で痛みが出るようになることがあります。胎児が大きくなってきて体も重くなり、単純に負荷が大きくなるから痛みが出るということもあるでしょう。また、出産の前後の時期になってくると、ホルモンの影響で骨盤周辺の靭帯などの軟部組織が緩くなってきます。その結果体の使い方が少し変わり、足の付け根や恥骨部分で痛みを発生させることがあるのです。さらに、お腹が大きくなってくるとどうしても骨盤が後ろに傾くような傾向になり、座位でも立位でも骨盤の前後のゆがみが目立つようにもなってきます。骨盤が後傾すると、股関節前側の筋肉も硬くなり、立ち上がったり歩いたりするたびに足の付け根で痛みを発生させることにも繋がります。これは出産後も同様で、妊娠中に身についた骨盤の傾きが残ることで、歩く時や動作の開始時に痛みを発生させるという不調も起こります。

足の付け根が痛くなる原因とは?

足の付け根が痛くなる原因として考えられることは何があるでしょうか。病気や整形外科的な疾患、単なる筋肉疲労など様々な可能性を探っていきます。

筋肉への負担蓄積

捻挫や打撲、炎症とは違い単に股関節付近や腰の筋肉にダメージが蓄積してしまっていることで、足の付け根が痛くなることもあります。日常生活の中で股関節周辺に負担を溜め続け、ある日突然足の付け根となって現れてくることが多いので、自分の中で明確な原因が把握できないことが多いです。負担蓄積の原因としては、姿勢が悪く座位でも立位でも常に腰や骨盤周辺に過剰な負担がかかっていることが大きな要因です。特に骨盤の後傾や、ストレートネック、猫背といった身体の前後のバランスでゆがみが出ていると足の付け根でも痛みを発生させやすいです。骨盤の歪みが足の付け根の痛みに繋がることは想像しやすいと思いますが、上半身のゆがみが関連していることは意外でしょうか。例えば、猫背の場合、横から身体を見た時に常に頭の位置が少し前に出ている形になります。頭の主さは4kg以上あるので、重心が前に引っ張られないように骨盤を後ろに傾ける形でバランスを取ります。そうして出た全身のゆがみが足の付け根の痛みに繋がるのです。

治療方法

筋肉への負担を減らすことが最も有効な治療方法です。腰や大腿部の筋肉をマッサージ、ストレッチなどでほぐすことも大切です。しかし、多くの場合は体の使い方や姿勢など、マッサージだけでは改善できない原因が隠れています。筋肉をほぐすということだけでなく、背骨の歪みや骨盤の歪みを矯正して根本的な負担の原因を取り除くことが、最も大切な治療方法になります。精査しても特に病気などが無いのに足の付け根で痛みがある場合、股関節周辺だけを一生懸命治療しても良くなりません。視野を広げて改善方法を探っていくことが必要ですね。

変形性股関節症

股関節にある関節軟骨がすり減ってしまい、関節内で炎症を起こしてしまう病態です。歩行時など、動作をするときに足の付け根で痛みが出ます。年齢と共に荷重や筋緊張、姿勢や体の使い方などの影響で股関節の負担を溜めていき、少しずつ股関節の変形を起こしてしまいます。一度軟骨がすり減ってしまうと基本的には元には戻らず、なるべく痛みが出ないような体の使い方をリハビリで習得するか、股関節の人工関節置換術を行うことになります。生まれつきの形態である、臼蓋形成不全などがあると、変形性股関節症のリスクも高まります。

治療方法

根本的な治療方法となると、やはり人工関節置換術になります。しかし、人工物による関節なので、永久的に問題が起きないという保証はありません。現在では、だいたい20年が耐用年数と言われており、若い年代で股関節の人工関節置換術を行うことは稀です。手術を行うとしても、60代以降になることが多いです。それ以前の年代における変形性股関節症では、保存療法で痛みの出ない動作を獲得することを目指します。股関節を保護するために、臀部や大腿部の筋力強化が主です。エアロバイクを使うなど、なるべく股関節に負担をかけない形で筋力を強化していきます。

鼠径ヘルニア

内臓が鼠径部に飛び出してきてしまう病態のことです。鼠径部の上からふくらみを確認することが出来、痛みを伴うことがあります。鼠経ヘルニアで飛び出してしまう臓器は、ほとんどが小腸です。そのため、鼠経ヘルニアではなく脱腸という名前で呼ばれることも多いのが特徴です。鼠経ヘルニアになってしまう原因は、生まれつきの形態異常によってリスクが高いことがほとんどです。また、筋膜に損傷がある場合などは、鼠経ヘルニアを起こしやすいです。加齢と共に組織が脆弱化して鼠経ヘルニアを発症するケースもあります。喘息などで慢性的に咳が多い方など、腹圧が急激に強くなる機会が多い方は、鼠経ヘルニアを何度も繰り返してしまいます。特に立位の状態で鼠径部のふくらみや痛みを感じることが多く、仰向けなど横になると飛び出していた内臓が元に戻ることもあります。

治療方法

鼠経ヘルニアで飛び出してしまった臓器が、挟み込まれて元に戻らなくなってしまうこともあります。そうなれば、一刻も早く手術をする必要があります。挟み込まれて圧迫されることで血流が止まり、壊死してしまうことがあるからです。鼠経ヘルニアが根本から自然治癒することはほぼ無く、徒手的にヘルニアを戻すことで対応することもありますが、再発予防には手術が最も有効な手段です。子供で起こることもあり、鼠径部のふくらみや急に泣き出すなどの症状が繰り返されます。

腰部脊柱管狭窄症

脊柱の形態的な異常によって、脊髄や神経根を圧迫してしまう病態です。脊柱のゆがみや腫瘍など、何らかの原因で脊柱管が狭くなることによって起こります。神経と血管を圧迫するので、歩行を継続することが困難にもなります。神経や血管を圧迫することで症状が出るので、腰部を屈曲させるなどして脊柱の形を変えるだけで症状が緩解することも特徴です。腰部から派出する神経は下肢を支配しているので、脊柱管狭窄症によって足の付け根で痛みが出ることは十分あります。足の付け根から足趾まで、痛みや痺れをきたし、場合によっては両脚にでることもあります。最も特徴的な症状は間欠性跛行で、ある一定の距離を歩くと痛みやしびれが強くなり、少し休むと再び歩けるようになる症状です。

治療方法

手術の場合は、脊柱管狭窄症を起こしている部分を切開し、神経や血管の通り道を確保することになります。ただ、基本的には保存療法で行うことが一般的でもあります。ブロック注射や湿布、コルセットをつけて痛みの軽減や症状の予防に努めます。普段の体の使い方によって少しずつ脊柱管狭窄症の症状を悪化させていくという背景もあるので、背骨の歪みや骨盤の歪みを正して足の運び方を改善することも大切です。圧迫が出ない体の使い方が獲得できれば、症状がほとんど出ないように生活することも可能なのです。

関節リウマチ

リウマチは自己免疫疾患の一つで、通常の免疫機能が異常な働きをすることによって症状が出ます。なぜ発症するのか原因は不明で、以前はほとんど治らないと言われてきました。しかし現代では、リウマチ症状がほとんど出ないように治療を行っていくことも可能になってきています。通常は病原菌やウイルスに対して攻撃を行う免疫細胞が、異常によって体の細胞を攻撃することによってリウマチ症状は起こります。全身のどの関節でも痛みや炎症が起こり得るので、足の付け根で痛みを発生させることもあります。ほとんどの場合は手先の関節で症状が出始めることが最初なので、リウマチによって足の付け根で痛みが出ている場合は、おそらく他の部位でも痛みを感じているはずです。

治療方法

基本は薬物療法です。抗リウマチ薬やステロイドを使用し、経過を観察します。病状が進むと関節破壊が起こってくるので、可動域を確保するために運動療法などでリハビリを行うことも大切です。それでも関節破壊が進んで変形が強くなってしまった場合は、人工関節など手術も視野に入ってきます。

大腿骨頭壊死症

大腿骨を栄養する血管が障害され、大腿骨が壊死してしまう病態です。原因が特定されないことが多く、突然症状を感じることがほとんどです。誘因の一つと言われているのがアルコール中毒の方や、ステロイドの多用です。大腿骨頭が壊死して変形してしまうので、荷重をしなくても動作で足の付け根の痛みを発生させます。

治療方法

保存療法で、痛みのない動作が再現できれば手術をしないケースもあります。しかし、日常生活を送る中で変形が進行していき、生活レベルが下がるようなら手術をする必要があります。人工関節を入れることも視野に入ってくるでしょう。

足の付け根の痛みには早く対処すべき

ご紹介してきたように、足の付け根の痛みは単なる筋肉疲労だけでなく、手術が必要な症例がいくつもあります。痛みが長く続くようなら、できるだけ早く専門医に相談してください。

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