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腕が上がらないのは病気のせい?考えられる症状は何

腕が上がらない

ある日突然腕が上がらなくなるなんて、何か病気にでもかかったのではないかと心配になりますよね。しかし、特に中年以降の世代では突然腕が上がらなくなるような症状は決して珍しくありません。いわゆる五十肩などの筋肉の使い方に問題があるケースや、何か他の病気が隠れているケースなどが想定されます。今回は、腕が上がらなくなる原因や、考えられる病気などについてもご紹介していきます。

腕が上がらないのは肩関節の異常

腕が上がらないというのは、肩関節が上手く動かせない状況でもあります。肘関節が動かないだけなら、肩関節を動かせば手を挙上することは出来ます。筋肉の炎症や関節の炎症、その他病気などによって肩関節が上手く動かせないことで腕が上がらなくなります。

肩関節には意味が二つある

一言で肩関節といっても、整形外科的には二つの意味で捉えることが出来ます。一つは狭義の肩関節で、肩甲骨と上腕骨の骨頭で構成されている球関節のことです。肩甲上腕関節とも呼ばれます。もう一つは広義の肩関節で、肩甲上腕関節を含め、鎖骨が絡んだ肩鎖関節や、肩甲骨と肋骨の間など広い意味で肩全体を捉えた言い方です。腕が上がらないことの原因としては、狭義の意味でも広義の意味でもどちらにも問題が起きていることが多いです。

肩関節は異常が起きやすい関節でもある

肩関節は人体の関節の中でも可動域が広く、痛みなどの異常を起こしやすい関節でもあります。狭義の肩関節で言えば、肩甲骨側にある関節のくぼみと、上腕骨の骨頭が上手くはまり込んでいる形になっています。しかし、可動域の広さに対して安定性に乏しい側面があり、脱臼を起こしやすい関節でもあるのです。もちろん、安定性を増すためにローテーターカフと呼ばれるインナーマッスル群や、細かな数々の人体によって上腕骨と肩甲骨が繋ぎ止められています。ただ、可動域の広さを確保するためにあまり一つ一つがあまり強固な組織ではないため、損傷しやすいのです。動きで言うと、肩関節の屈曲や伸展、外転や内転、外旋や内旋といった多軸性の動きを見せます。

肩の動きには複数の骨が関わる

肩を正常に動かすためには、狭義の肩関節である肩甲上腕関節だけが正常であれば良いというわけではありません。肩鎖関節の動きや、胸鎖関節の動き、肩甲骨の下制や外転内転といった細かい動きが重なりあって肩全体の動きを作っています。関わる筋肉も様々で、主動作筋である三角筋を始め、広背筋や大胸筋などの体幹の大きな筋群も関わっています。さらに深い部分では、肩甲骨周辺についている棘上筋、棘下筋、肩甲下筋などのインナーマッスルが肩甲骨や肩甲上腕関節を安定させることによって正しい動きに導いています。力こぶの筋肉である上腕二頭筋なども肩関節の動きに関わってくるので、肩関節に異常が出た場合はそれらのどの筋肉や骨が障害されているのかよく鑑別することが大切です。

突然腕が上がらなくなることは有り得る

ある朝起きた時に、昨日と比べて明らかに腕が上がらなくなるなど、自分では明確な原因が思い当たらないにも関わらず突然症状が出ることは十分あり得ることです。複数の筋肉や骨が関わって正常な動きを作り出している肩関節の性質上、日々の軽微な外力や細かなダメージの蓄積によって、ある日突然一線を越えたかのように腕が上がらなくなるのです。筋肉が炎症を起こしていたり、関節の中で炎症を起こしていたりする場合はもちろん、肩関節以外の問題が原因でうでが上がらなくなることも十分起こり得ます。

腕が上がらなくなる病気で考えられる症例

突然腕が上がらなくなったときに、考えられる病気や症状をご紹介していきます。

五十肩

五十肩は、五十代の方だけに起こる症状ではありません。あくまでも五十肩や四十肩という名前は俗称であり、正式名称では肩関節周囲炎と呼びます。その名の通り、肩関節自体や肩関節周辺にある筋肉が炎症して痛みを起こしている病態です。発生機所としては、転倒や捻挫などで肩に強いダメージが加わった後に、二次的な症状として五十肩に発展するケースがあります。長期間固定をしていた後や、痛みをかばって動かさない期間が続くことで肩関節の筋肉が凝り固まり、五十肩に発展するのです。そうかと思えば、明確な原因が思い当たらない中で発生する五十肩もあります。日常生活の中で首や肩に小さな負担を積み重ね、ある日突然強い症状として肩の痛みが発生するケースです。まさに、ある朝起きた時に突然腕が上がりにくくなるので、病気を疑いたくなるような症状の出方でもあります。思い返せば肩こりが強くなってきていたとか、なんとなく腕を上げた時に違和感があったとか、そういった予兆があるケースもあります。一度五十肩になると、最初は炎症が強く出るので夜間痛など辛い症状が続き、徐々に炎症が治まっていくと共に痛みも緩解していきます。ただ、安静時の痛みが無くなっても動作の可動域制限が長く残る場合も多いです。特徴的なのは、結帯動作と呼ばれる後ろで両手を組む動作や、結髪動作と呼ばれる頭の後ろに手を回す動作が痛みのために困難になることです。動作のたびに肩が痛み腕も上がらないので、余計に肩こりをひどくしたり、背骨の歪みを招いたりして腰痛に繋がったりもします。

腱板断裂

腱板とは、肩関節周囲にあるインナーマッスルの腱を総称した呼称です。具体的には棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋の4つで、それぞれの筋肉が上腕骨に付着する部分のことです。全ての筋肉は骨に付着する部分で、筋線維から腱の構造に移行しています。したがって、腱板には前述の4つの筋肉の腱が存在しています。腱板断裂はまさにこれらの腱が切れてしまう症状のことで、切れると動作のたびに痛みを発生するので腕が上がらなくなります。40代50代以降には腱板断裂の発生頻度が増え、五十肩と鑑別することが必要になります。やはり転倒や肩関節の強打などで腱板断裂を起こすこともありますが、ほとんどは加齢によるコラーゲンの不足などで起こる亜急性の腱板断裂です。1本、2本だけ切れるケースもあり、中には痛みがあるものの治療をするほどではないという状態の方もいらっしゃいます。治療が必要なのは、洗濯物が干せないとか、肩よりも腕が上に上がらないとか、日常生活に大きな支障をきたしたときです。

石灰沈着

正式には、石灰沈着性腱板炎と呼ばれます。肩周辺に存在する腱板付近に、石灰沈着を認める病態です。原因が明確にわからない病気でもあるので、決定的な予防策が取れないのも厄介な病態であります。発生頻度としては40代、または50代あたりに多く、ある時突然激痛と共に腕が上がらない状態になります。数日前から肩や首、腕の当たりが痛みはじめ、ある朝から痛みの強さが急激に増すのです。痛みの強さ以外は五十肩や腱板断裂と症状が似ていて、腕が上がらない、安静時でも痛みがある、少し触れるだけでも痛いことがあるというのが特徴的です。石灰沈着が進行すると、肩関節を包み込んで保護している関節包が癒着し、拘縮肩という病態に移行することもあります。石灰沈着は外から見ただけでは五十肩と判別することは難しく、レントゲン撮影などで確定診断する必要があります。ただ、強い夜間痛が出るという特徴もあるので、あまりの痛みで眠りにつくこともままならないという場合は早めに整形外科など専門医に相談してください。肩だけでなく、以前に指や足など他の部位でも石灰沈着を起こしたことがある方は、肩の強い痛みが出たら疑った方が良いでしょう。

狭心症など心臓疾患

心臓疾患があることによって、肩に痛みが出て腕が上げにくくなることがあります。主に狭心症などの病気が左肩に痛みを発生することが多く、肩自体に問題があるわけではありません。そのため、肩自体を一生懸命治療しても肩の痛みが取れず、腕も上がらないままということになります。なぜ心臓の疾患で肩に痛みが出るのかというと、神経伝達の異常とも言えます。肩の感覚を脊髄から脳に伝える神経が、心臓の感覚を脊髄から脳に伝える神経と似たような走行をしているので、神経伝達の過程でニアミスが起こるのです。このような、心臓など他の内臓で起こっている以上のために、体の他の部位で痛みが起こることを関連痛と呼びます。腕や肩に何の異常も無いのに痛みが出て腕が上がらないという場合、心臓の異常も視野に入れる必要があるのです。

頸椎ヘルニア

ヘルニアと言えば腰椎椎間板ヘルニアが有名ですが、首にもヘルニアが起こり得ます。頸椎の間にある椎間板という軟骨組織が、何らかの理由によって脊髄方向に押し出され、神経根または脊髄に振れるという病態です。神経に椎間板が直接触れる形になるので、かなり強い痛みを伴うこともあります。頸椎から派出する神経は、上肢をコントロールしている神経です。頸から肩甲骨や上腕骨付近を走行し、前腕を通って指先までたどり着きます。頸椎から派出する神経の中には肩関節を動かすための筋肉に作用しているものがあるので、痛みのための腕が上がらなくなることは十分起こります。ある程度腕が上げられたとしても、痛みやしびれなどの症状が強くなるでしょう。交通事故など一度の大きな外力によって頸椎ヘルニアが出来るというよりも、デスクワークや猫背、ストレートネックといった首に慢性的な負担を与える要素によって椎間板ヘルニアを発症することが多いです。

頚肩腕症候群

デスクワークが主な方など、肩や首、腕に継続的な負担をかける方に多い病態です。首から指先まで走行する神経が、筋肉の緊張などによって絞扼されて痛みを伴うケースもあります。痛みのために腕が上がらなくなり、場合によっては血管も圧迫するため血流が悪くなります。指先が青白くなるレイノー現象を起こすこともあります。腕が上がらない、腕が安静時でも痛い、指先までしびれる、力が入りにくい、細かい作業をしようとすると震えが出るなど特徴的な症状が多いです。

腕が上がらなくなったらどうすればいいか?

急に腕が上がらなくなったときに、自宅ではどのような対応をすればいいかご紹介していきます。

整形外科に相談する

腕が上がらなくなる多くの病気では、整形外科的な症状ではあります。レントゲンやMRIなど精査が出来る整形外科に受診するのが良いでしょう。保存療法が取られる場合もありますが、症状が強い場合は注射など薬物療法が選択されることもあります。腱板断裂など、保存での治癒が難しい場合は外科的手術になります。

接骨院・整骨院に相談する

骨折があって動かせない、腱板断裂など筋肉が切れていることで腕が上がらないというわけでなければ、接骨院や整骨院で治療することも可能です。レントゲンなどの精査は出来ませんので、まずは整形外科に行ってから近くの接骨院や整骨院で治療するというのも一つの手です。一般的には接骨院や整骨院の方が受付時間も長く、場所によっては保険治療に囚われない根本的な施術を受けられることもあります。腕が上がらなくなる原因が普段の体の使い方や、背骨の歪みにあるとしたら、接骨院や整骨院の方が適しているでしょう。

放置しておくと悪化の一途を辿ることも

何も思い当たる原因が無いのに腕が上がりにくくなっているのだとしたら、放置しておいても時間が解決してくれるとは考えにくいです。特に肩関節で後遺症が残ると、日常生活のあらゆる動作に支障をきたします。強い痛みが出たらすぐに医療機関に相談してください。

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